【2019年夏時点での自己紹介】 2010年に31年勤務しましたANAを早期退職。25年間野鳥観察に通い詰めた根室市に移住しました。2010年7月には「根室市観光協会のバードウォッチング観光自己紹介

2015年5月12日火曜日

アホウドリ!(漁師さんからの情報提供) 431,812

2015年5月12日(火)
<漁師さんからの情報提供・アホウドリ4月18日>    Byイーグル
 落石の漁師さんから沖合を通過する春の海鳥情報(アビ類・ミズナギドリ類など)が寄せられています。
今日は、少し前の情報ですが、4月18日の漁業の操業中に観察されましたアホウドリの情報を公開させていただきます。

 今回の観察は、成鳥1羽と若鳥1羽だったようです。繁殖期を終え、北のベーリング海峡へ向かう途中と思われます。アホウドリは国の特別天然記念物に指定されている貴重な鳥ですが、以前から、道東の沖合でも漁師さんからの情報がありました。今般、スマホで撮影可能なほどの至近距離で確認されました。
日時:2015年4月18日(土)
場所:根室半島落石岬の沖合16kmの海上。他の海鳥と共に採餌していた。
数: 成鳥1羽+若鳥1羽。

 本報告は、エトピリカで有名な落石ネイチャークルーズの運航を担当されている漁師さんから寄せられました。落石ネイチャークルーズの漁師さんたち(7隻)は、普段から双眼鏡・海鳥ハンドブックを船に積んで漁に行かれています。中には、海鳥にはまり、一眼レフと望遠レンズを船に積んでおられる方もいらっしゃいます。今回も漁師さんがコアホウドリ・クロアシアホウドリと「アホウドリ」の違いをちゃんと認識したうえで報告をいただきました。より体が大きい事やくちばしの色の違いなどをちゃんとコメントされていました。コアホウ・クロアシより強く、目の前で彼らを押しのけていたなどという海鳥ファン垂涎のコメントもありました。

漁師さんにバードウッチャーになっていただければ、
①海鳥の最新情報を収集できる。 
②最もスキルの高い運航者を確保でき、観察クルーズの高い安全性を担保できる。
③海鳥に対する愛情が芽生え、網の入れ方など海鳥にやさしい操業方法を議論できる環境ができる。
というような根室らしい野鳥観光を普及してゆけると確信しています。
このようないい意味での狙いも認識しながら、過去5年にわたり海鳥観光を推進してきました。
今般、漁師さんからこのような貴重な情報が自然に寄せられるようになった事は本当に素晴らしい事だと自負しております。現在も、「エトピリカの初認情報」が漁師さんから寄せられるのを、今か今かと心待ちにしているところです。

 また、落石ネイチャークルーズではエトピリカやウミバトを間近で観察・撮影し、満面の笑みで船長に「ありがとう!また来るよ!」と声をかけてくださるお客様が大勢いらっしゃいますが、普段「ありがとう」といわれることの少ない漁師さんたちは、お客様が発する感謝の言葉にジーンとくることがあるそうです。
そして、そのような体験から、自らが生まれ育った落石の海に人を呼ぶ価値・魅力がある事に気づかれます。何の変哲もない当たり前の「おらが海」に、人々に感動を与える大きな力がある事にプライドを感じられるようになられるのです。この「気づき」と「プライド」こそが落石海鳥観光を支えています。

今般のアホウドリはエトピリカ・ウミバトのように簡単にお見せできる状況にある海鳥ではありませんが、今後、漁師さんと共にダイナミックかつ海鳥にはやさしい「観察方法」を検討してゆきたいと思います。
そして、今後新しい「アホウドリ観察クルーズ」の開発につなげていければと思います。
*ただ、諸外国のアホウドリ・クルーズのような「餌付け」だけは行いたくありません!
この点は、頑固にこだわり、ぶれないで落石らしい海鳥観察観光を追求してゆく所存です。







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